PCでmsec時間測定(2) - AT90USB162購入

blog20100624-AT80usb162

前回Link の内容で提案してみたところ、AVRでゴーサイン(というか、できるやつでやってて感じw)出たので、ストロベリーリナックスLink のボードを購入。

この手のワンチップマイコンはPIC&アセンブラしかやったことないので、まずは開発環境の使い方を知る意味で手堅くサンプルプログラムのCDC(USBシリアルポート)を動かしてみることに。

  • AVR Studio 4.18LinkFLIP 3.4.1LinkWinAVR-20100110Link をダウンロード、インストール。
  • AT80USB162が分類されるSeries 2 software packageLink からAVR272: USB CDC Demonstration: UART to USB BridgeLink をダウンロード、ZIPファイルの中からSTK526-series2-cdc-2_0_3-doc.zipを適当なところに展開。
  • AVR Studio 4を立ち上げ、(展開したディレクトリ)¥STK526-series2-cdc-2_0_3¥demo¥STK526-series2-cdc¥gcc内にあるapsファイルを開く。
  • (展開したディレクトリ)¥STK526-series2-cdc-2_0_3¥demo¥STK526-series2-cdc¥conf¥config.hを開き、#define FOSC 8000を16000に変更。
ここまではすん氏Link のサイトに書いてあったことに従っただけ。ここでコンパイルすると、
../main.c:107: error: expected expression before 'do'
../main.c: In function '__low_level_init':
../main.c:126: error: expected expression before 'do'
なるエラーが出て二日悩む。答えはSTK526-series2-cdc-2_0_3¥lib_mcu¥power_drv.hの以下の部分を以下のように()を削除。
#ifdef  __GNUC__
   #define Clear_prescaler()   (clock_prescale_set(0))
    ↓
   #define Clear_prescaler()    clock_prescale_set(0)
関数clock_prescale_setがWinAVR側のヘッダファイルでマクロとして定義されているのですが、これがカッコ内で展開されると文法エラーになるため。たぶんここLink に書いてあるinline関数を使っても解決できると思います。

すん氏のサイトを参考に、gccディレクトリにできたSTK526-series2-cdc.hexファイルをFLIP 4を使って書き込み。一度抜いて差し込むと新規デバイスとして認識するので、STK526-serise2-cdc-2_0_3-doc¥demo¥sTK526-series2-cdcディレクトリにあるINIファイルを指定してドライバをインストール。無事XP/Vista上で仮想COMポートとして認識される。

ところがループバック(入力をオウム返しする)はずなのにターミナルソフトで通信しても何の反応もないことにまた二日悩み、ある勘違いに気づく。このプログラム、USB側に対してオウム返しするデバイスになるんじゃなくって、USBと本当のCOMポートの変換しているのね。

AT80USB162の端子でCOMポートの役割を担っているのが、PD2(RXD)・PD3(TXD)・PD5(XCK)・PD6(RTS)の4つ。これを9ピンD-Subに接続すれば本当にUSB-COMポート変換機。ループバックさせるにはRXDとTXDを接続して、自分が発した信号を自分で受け取るようにしないといけないわけか。同期信号は自分で自分の出した信号受けるから不要(自然と同期されている)と。すん氏のページよく読んだら両方を接続しろと書いてあるぢゃないかorz

写真のようにPD2とPD3を短絡して再度ターミナルソフトで入力すると無事オウム返しするのを確認。またcdc_task.cを
uart_putchar(uart_usb_getchar());   // loop back USB to USART
↓
uart_putchar(uart_usb_getchar()+1);   // loop back USB to USART
と変更して、入力文字がアルファベット順で一文字ずれる(HALとタイプするとIBMと返ってくる)のも確認。よし、これでPCと通信ができるようになりましたと。

[参考]

[2010/6/26 追記] 続きLink

[2010/10/12 追記] 16MHz用機能変更なしのHEXファイルをアップロード。USB側に接続したPCがデータを受け取るにはRXDとTXDを接続する必要があります。

添付ファイル: STK526-series2-cdc_default_16MHz.hex 

— posted by mu at 10:38 pm   commentComment [11]  pingTrackBack [0]

 

開発段階でエラーを隠すなぁ

前々から思っていたことですが、たまたま以下の記事を見つけたのでこの際書くことに。

[.NET] Re: 例外について (biac の それさえもおそらくは幸せな日々@nifty 2009/8/10)Link

これ、全面的に同意。今やってる仕事である人がやった部分には以下のようなのが至る所に。
public bool f1(MyEnum anEnum)
{
  try
  {
    if(anEnum == MyEnum.Item1) return true else return false;
  }
  catch(Exception)
  {
    /* なにもないよ~ */
  }

  return false;
}
関数1行目がtry。勘弁してよ関数全部例外無視ってorz if文で値比較するだけのどこに例外が出ること恐れてるのよ、むしろ出たときの方が知りたいぞ。

別の先輩の話。Visual BasicにはOption ExplicitLink という機能がありまして、これを指定すると全変数をあらかじめ宣言しないとコンパイル時にエラーを出すというもの。一見面倒くさくなるだけの機能に思えますが、変数名の打ち間違えを未然に防いでくれるLink ので、この辺で悩んだ事のある人には便利な機能のはず。Visual Studioでは新しいVBファイルを作るたびに自動的にこの行を入れてくれる設定があります。ところが彼は「Option Explicitを削除するとコンパイル時のエラーが減るんですよ」と、耳寄り情報のように教えてくれたそうで。

製品としてリリースした後ならともかく、開発時やら説明すれば理解してくれる限定ユーザー向けならば、エラーは恐れずどんどん表示してください。放置すると後で分けの分からない現象に悩んだり、たまたま動いているプログラムで満足しているといいプログラマーにはなれないと思います。お願いします、本当に… (直すこっちが迷惑だorz)

[2010/8/31 追記] 前者「関数1行目がtry」な方が書いたコードを久しぶりに見直したら、以下の部分が orz 意味が無いにも程がある。関数の書き始めはtryが癖になっているらしい。
public void foo()
{
  try
  {
    処理
  }
  catch (Exception e)
  {
    throw e;
  }
}

— posted by mu at 02:44 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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