YOLO リポジトリに含まれるdarknet_images.pyに複数画像一括処理を行うbatch_detectionという関数があるのですが、2枚以上の画像を処理させようとするとC側関数実行中にOSError/access violation例外が発生。1枚(要素数1の配列を渡す)は正常に処理されることから、ポインタの渡し間違いという類ではなさそう。
結論
import numpy as np from ctypes import * def makeArray(): arr = numpyの配列を作る return arr.ctypes.data_as(ctypes.POINTER(ctypes.c_float)) c_func(makeArray())
みたいに関数でnumpy配列作ってctypesのポインタだけを返している場合、arrのサイスが大きいと関数抜けた時点でarrがガベージコレクションされてしまい、data_as()で得たアドレスはc_funcが呼ばれる前に無効になる可能性がある。
今回のYOLOの件は画像1枚だとたまたまガベコレされなかっただけで、本質的には危険なのでしょう。具体的にはdarknet_images.pyのprepare_batch()関数でbatch_arrayがガベコレされてしまいます。手っ取り早い解決としては、同ファイル内で- prepare_batch()の返値にbatch_arrayを含めるようにし、呼び出す側のbatch_detection()はC関数darknet.network_predict_batch()を呼び終えるまでbatch_arrayを保持する
- prepare_batch()とbatch_detection()を一つの関数にまとめ、batch_arrayがガベコレされないようにする
でしょうか。前者はコード的にあまり美しくなさそうですが。
私と同じ問題にあたる人は稀でしょうが、本質的な理由はWindows/Linux関係なく起こりそう。ctypesのいい勉強になりました。
[参考]
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