今日小動物を轢いた。30cm位の黒いイタチみたいなやつ。
アメリカのハイウェイは日本の高速道路ほどきれいな路面じゃない。凸凹・継ぎ接ぎだらけ、所々深さ5cm位の穴が開いていることも。そんな道路に慣れると、轢いたとは気づかなかった、避け切れたと思った。サイドミラーに映る動かない姿を見なければ。
昔自転車で猫を轢いたことがある。突然路肩から飛び出して、前を横切ろうと。そして前輪の下に潜り込み、悲鳴を上げて逃げていった。あの時、猫はなんて馬鹿なんだとしか思わなかった。
でもこの逃げ方、この数万年は有効だったんだと思う。高速で迫ってくる相手を見たら自分に襲い掛かってきていると考えて損は無かったはず。相手に向かって走り出すのは論外、背を向けて走り出せば十分スピードが乗った相手に引き続き追われ続ける。しかし横に走り出してかわせば、相手はスピードの乗った体を止め方向を変えて再び走り出さないといけない。その間に自分は十分にスピードを乗せて逃げる余裕が生まれる。
彼らにとって想定外だったのは、相手が自分の傍を高速で通り過ぎようとしているだけだということ。下手に動いたばっかりに衝突してしまう。
本能でこの逃げ方をする動物は過去にそうやって生き延びてきた者の末裔。しなかった者は喰われて滅んだ。現在はこうやって轢かれることにより、もっと賢い逃げ方を身に付けた者が生き残る。それを本能で子孫に伝えるようになれば、それを進化という。しかしこの100年の変化は本能として対応するには急激過ぎる。
今日は進化を促すひとつの出来事だった・・・そう考えても、いい気分にはならない。
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