ではどうするかというと、洪水を起こしやすい(高低差が少なくて水が流れにくい)中川・綾瀬川の水を地下トンネルを通して運び、即時に洪水の起きにくい江戸川に放水します。地下にパイパスを作ったわけですね。他の川が溢れそうなら江戸川も増水しているのじゃないのかという疑問が湧くのですが、江戸川の増水は時間的に遅れてくるそうで、江戸川が増水しだす頃には地下の水は吐き出しきれるそうです。また長時間貯めると水質が悪化してしまうので、そんな水を江戸川に流さないためにも即時放水が必要だとのこと。
前ページ写真の広い空間は、江戸川に排出する直前の水の貯め場所。写真の奥に取水口、その先に江戸川に水を送るポンプがあります。地下トンネルを通って流れてくる水の勢いは不安定なため、そのままポンプに入れると江戸川に放出する水量を制御しにくかったりポンプが壊れたりする可能性があり、それを防ぐバッファとして存在しているとのこと。
このページの写真は前ページ写真から振り返った方向にある立坑。上が一部開いていて空が覗いてます。下は50m下まで掘り下げられており、地下トンネルを通ってきた水が下から湧いてくる形でこの空間に入ってきます。
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